PAGE◇
[※恋せよ乙女(後編)]
静臨←ヴァロ/裏










こんなでっかい胸、俺だったらいらないなぁ。と思う人間が身の回りにはなぜかたくさんいる。例えば俺の秘書とか、妖刀と共生する少女とか妹の片割れだとか。ヴァローナもそのうちのひとりだった。

「……おい、何ヴァローナの胸凝視してんだよ俺じゃ不服か」
「そりゃシズちゃんの雄っぱいよりはずっといいに決まってるだろ」

現在この部屋には裸の男女が合わせて三人いる。誰一人体を隠すことなく堂々としていてどこか滑稽だ。しかし本来なら抱かれるのはヴァローナであるはずなのに、抱かれるのはこの俺ときた。笑えない。全然笑えない。

「私の乳房に価値はありません。ただの脂肪の塊です。ここから先、知識は有しますが実践するのは初体験。未知の領域です」

ヴァローナはその大きな胸で俺の頭を挟み込んだ。うわぁ俺今きっと全人類の妬みを一心に受けてる。温かくて柔らかくてさすが女の子、きもちいい。背後から殺気がしなければ最高なのに。

「さっさと離せヴァローナ。こいつは女の胸よりも男の……俺のちんこで感じる変態なんだからよ」
「ぅあっ!?」

ヴァローナの胸から引き剥がされてシズちゃんに抱き締められる。

堅い胸板は気持ちよくもなんともなかったけどどこか安心した。
シズちゃんの指は俺の孔を弄っている。一本、二本と少しずつ指が入れられた。

「ん、ぅう……ヒ……ん」
「まだ指だけなのに感じすぎだろ……」
「耽美の一言に限ります。更なる追及を所望します」
「じゃあもう入れるか」

まだ慣らしきっていないのに指が抜かれる。嫌だと反論したが二人とも聞く耳をもたなかった。
ヴァローナに見えやすいようにという、シズちゃんのいらない配慮だろう。背面座位の形になって、すでに半勃ちだった性器を数度扱いてシズちゃんは孔に宛がう。ヴァローナの視線が集中するそこへ、無遠慮に性器は入れられた。

「ひ……ぐぅ!ああ゛あぁん!う、ぅぅー……っ」
「……驚愕しました。人間の排泄器官には本当にこのようなものが入るのですか」
「実際入ってるからそうなんじゃね?」
「あっ、んんぁあああっ!うごかな、れぇ!みちゃやだぁ……!」

俺の体重の分までかかっていつもよりもとても深いところまでシズちゃんの性器が入っている。奥の奥をぐりぐりと押すようにカリに抉られて断続的に声が漏れる。

最初はおとなしかったシズちゃんもだんだんと腰を使い始めた。

そうすると俺はただ喘ぐことしかできないお人形のようなものだった。激しい突き上げに体が浮く。
ヴァローナも顔を真っ赤にして言葉を発することができないくらいに見入っていた。いや、放心しているのかもしれない。

「ほら、どうしたんだよヴァローナ。一緒にヤるんじゃねえのか?」
「こ、肯定です!私は静雄先輩には負けません!」

俺に真正面から抱きついてヴァローナは乳首を吸ってきた。シズちゃんによって性感帯に変えられた乳首にそれは強烈な刺激となる。猫のようにチロチロと舐められ、たまらなくヴァローナの頭を抱えた。

「あっ、アー!も……きもちよしゅぎていやぁ……ぁ、あ!あぁあ!」
「……性器が私の下腹部に当たっています。どろどろと汁を迸らせているのですが絶頂が近いということで了承ですか?」
「そうだな、擦ってやれよ」
「了解です」
「ま、待って……ひんっ!」

女性に手コキされるのはシズちゃんと交際をしてから初めてだった。たどたどしくも繊細な手つきだけでは絶頂にはほど遠いけど、後ろで俺を犯す存在も相まって射精感が高まってくる。
このままイってはいけないと頭では理解しているのに体が追い付いていかない。抑えられなかった。

「もう、出る……ぅ、イっちゃ……あぁあああ゛ぁあ!」
「っ!」

飛び散った白濁はヴァローナの肌を汚す。胸に腹にとかかった精液は重力に従ってとろりと垂れていった。
シズちゃんも俺の中に巻き散らかして、量が多いから下品な音をたてて隙間から漏れ出てきた。

「はぁ、はっ……ぁ、これで……満足?」
「……貴方を私のものにしたい、という願望が強化されました。静雄先輩、私に譲渡することを推奨します」
「いくら後輩の頼みでもこいつはやらねえよ。俺の大事なやつだからな」
「だい……!?」

大事なやつ、だなんて。顔が熱くなっていく。そんなこと滅多に言わないくせになんて男だ。
不機嫌そうな顔をしながらヴァローナは俺の頬に手を添える。柔らかい唇を一瞬だけ俺のと合わせて、俯いた。肩が震えている。

「……ケーキバイキング」
「え?」
「ケーキバイキングに御同行願います。……私の要求は以上です」
「それくらいなら別にいいけど……ねえ?」

念のため振り替えってシズちゃんにも確認をとる。シズちゃんは複雑そうな表情で「俺もついていくからな」と告げ足した。
彼女が「お前はくるな」と呟いたのを俺は聞き逃さなかった。










二月様のお誕生日に捧げます。




 



[←前|次→]
[←戻る]